日本酒好きには読み応えのある本で勉強になったので、印象に残った箇所をメモ。
上原浩
本には本人の写真が無いので、ネットで見つけました。
すごく渋くてかっこいい人ですね。
本の最後で古い川柳を取り上げて、
酒も煙草も女もやめて、百まで生きたバカがいる。
私は真っ平ご免である。
と括っているのもかっこよかった。
漫画、夏子の酒でも上田久のモデルになっている。
・酒は純米、燗ならなお良しー。
・精米歩合を上げたからと言って、いいお酒になるとは限らない。40%以下の世界で差を出すのは難しい。
・単独で飲んで上立ち香がたちすぎるお酒は、食事に合わせるにはうるさすぎる。
・アル添よりも純米酒の方が温度や熟成に負けない強いお酒になる。
・アル添全盛時に三倍増醸(さんばいぞうじょう)など安かろう悪かろうのお酒が出回り、日本酒の地位を落とした。
・生酒は自然発泡を楽しめたり、フレッシュに飲める良さもあるが、本来は夏の間熟成させたお酒の方が複雑味が増して楽しめる。
・生酒は温度管理が悪いと生老ね香が出たりと、通年商品として出すには難しい。
・生酒:貯蔵前と出荷前ともに火入れしてない・
生貯蔵:貯蔵前には火入れせず、出荷前だけする。
生詰め:貯蔵前に火入れして、出荷前にはしない。
・生酛ー山卸(蒸米、米麹、水を浅い桶の中に入れて櫂棒ですりつぶす作業)
└山廃(上記をやらない)
・炭でろ過すると酒の悪いところを取り除いてくれるが、いいところも取り除いてしまう。味気の無いお酒になってしまいがち。
・利き酒の採点方法
ややこしく考えず、以下の基準で考えるくらいでいい。
1.優(素晴らしい酒。金を払ってでも飲みたい。)
2.良(まあまあの酒。タダなら飲む。)
3.可(まずい酒。迷惑料をくれるなら飲む。)
※1.5など中間点を考慮する。
・上立ち香(うわだちか):飲む前に香ってくる香り
・含み香:飲んだ後に鼻に抜けてくる香り